リクオの屋敷からの帰り道、繁華街を歩くゆら。
『なんや怪しいところに来てしもたなぁ。地下鉄代浮かそうとしたんが間違いやろか。』
まさかリクオの屋敷のすぐ近くが繁華街だったとはつゆ知らず、うっかり場違いな所へ来てしまったと後悔するゆらだったが、もはや後の祭りだ。
カナ「ゆらちゃん!」
ゆら「(今日居った三人娘やったな・・・)あ・・・えと・・・(思い出せ、自分・・・)家長さん?
・・・(当たっとって)」
カナ「この時間は危ないよ、この辺。」
ゆら「え?(この娘、この辺の事詳しいんか!?
・・・よく見たら声かけられた途端、周りがうちの事気にせんようなった!
馴染みか!?この街の馴染みなんか!?)」
ゆらがあれこれ考えている間も、カナは普通に話しかけ続けている。
どう対応するか悩んでしまい、当たり障りのない事を話したところ、変な男どもがゆら達を囲んで来た。
ゆら(こいつらにも冷静に対応しとるなぁ・・・ん?こいつら・・・)
囲んでいたのは、ネズミの化け物。
さすがのカナも驚き慌てたのを見て、ゆらの心の中に優越感が生まれる。
ゆら「(ここはカッコよう決めて、自信取り戻そ)・・・ねずみふぜいが、粋がるんちゃうわ。」
次々と悲鳴を上げながら血まみれになるネズミの化け物たち。
ゆらは自分の出した式神に面白いようにやられるネズミどもを見て、ついつい余裕のポーズまで取ってしまう。
が、その隙を突かれてカナが鼠に襲われてしまった。
ゆら(しもた。あの娘のこと、すっかり忘れとった!)
窮鼠「おとなしく・・・式神をしまえ!」
ゆら「・・・・!(というか、なんでさっさと逃げんの!普通逃げるやろ!)」
窮鼠「もちろん違う式神もだめだ!」
・・・・
こうして、ゆらとカナは窮鼠の人質となってしまったのであった。
京都弁はてきとーです。
もっと訛りが少なかったような気がしますが、まぁこんなもんでも宜しいですか?
カナが普通に登場した事と言い、この時のゆらの油断っぷりと言い、「知性があっても理性がない」と言っていた獣の妖怪相手に、『大人しく言う事を聞けば、助かるかもしれない』などと取引が通じる相手のような対応を取ったことと言い、色々とツッコミたくて、面白おかしく書いてみました。
しかしこれって、小説なのか考察なのか、どっちに分類すればいいですかね?