おまけ
トサ、と柔らかな音がして、つららの体は布団の上に押し倒された。
「あ、あの、リクオ様…?」
「ん…?」
「な、何を…。」
「そりゃ、ナニかだな。」
瞠目するつららにゆっくりと覆い被さると、リクオは体をこわばらせるつららの耳元で囁いた。
「なあ、プレゼント、くれよ。アイスケーキ。」
「な、なな、り、リクオ様…!ケーキもプレゼントも明日、ちゃんと…!」
叫ぶつららの帯をいつの間にか解いたリクオは、素早くつららの着物を脱がせていく。
「今、欲しい。」
ニヤリと笑って、リクオはつららに口付ける。
帯を解く手に抗議する声は、口を塞がれて喉の奥に消えた。
絡んだ舌がつららの口から熱を伝播させ、脳の奥まで溶けてしまいそうだ。甘い快感に、つららはくたりとして解放された唇から吐息をつく。
無意識なまでに妖艶な姿に目を細め、リクオは自らの着物のもろ肌を脱ぐ。
「…まさか、言葉だけで祝うって事は無いよな?今すぐ用意できないなら、せめて、年を取った瞬間、ずっと一緒にいて祝ってくれよ。」
リクオはそう言って、手際良く着物をはいでいく。
「…な、なんで脱がせてるんですかっ!」
力無く抵抗しながら涙目のつららに、リクオは嘯く。
「一糸纏わない、生まれたままの格好で朝まで一緒に居たいんだよ。」
「…!!!!」
つららは、全身を桜色に染めて、声にならない悲鳴をあげる。
それを面白そうに笑いながら、リクオは露わになった柔らかな双丘にカプリと口付けた。
後書き
リクオ様、お誕生日おめでとうございます!
未来編の二人は、バカップルにいちゃついている夫婦だといい。
遊亀朔夜
日付が替わり自分のサイトの更新が終えた後にお邪魔した所、なんとフリー文としてUPされていたのを発見し、さっそく頂戴してきました(^^)。
こちらは誕生日記念と言いつつ、舞台はつららの誕生日という、「それでいいのか誕生日記念文」と突っ込みたくなるような内容だったのに対し、リクオの誕生日を祝う素敵なお話にうっとり。
終わり方がなんとなく似ていた事にも、ニヤリとしましたが。
やはり大人になった記念ですからね、嫁は頂かれる運命なのです(笑)。