オマケ

オマケ


ようやく大変だった一日が終わり、つららは自室の化粧台の前で、安堵の溜息を吐いていた。

「まさかリクオ様が抱きついて来るなんて。
 雪化粧をしておいて良かったわ。」

そう言うと、つららは顔を手拭いで拭き始めた。
見た目はほとんど変わらないのだが、実はつららは、文字通り『雪』をつかって薄化粧をしていたのだ。
本当は牛頭丸にちょっかいを出されても、顔色を変えずに対処しているように見せかるつもりでしていたのだが・・・思わぬ所で役に立ったと、つららは思う。

「牛頭丸だけでも恥ずかしいのに、外客の猩影くんにベタベタしているところを見せる訳にもいかないし。」

もしあの時顔を赤く染めていれば、益々調子に乗って、何をされたか分かったものではない。
あの時も、焦る心をなんとか無理やり落ち着かせる為に、ふと思い出した昔の事を話してなんとか誤魔化したのであった。

なぜかリクオ様が落ち込んでいたようだが、きっと本当に体の調子を崩されていたのに違いない、とつららは思う。

「これからは、時々この手を使ってみようかしら。」

最もダメージを受けるのは、牛頭丸ではなくリクオだという事に、つららはしばらくの間、気付く事が無かったという・・・

 

 


後書き

3万記念リクエスト『四角関係的な話』から作成した作品です。
四角関係になっているのかな?(笑)

題名が残念な事になってしまいましたが、どうしてもいいのを考えられなくて・・・
展開もけっこう強引でしたしねぇ。
もっと文才と想像力が欲しいものです。
や、妄想力ならけっこうあると思っているのですがね(笑)。

リクオとつららが二人きりの時は、基本つららがリクオに振り回されているのですが、学校などではリクオが振り回されている方が面白いと思うのですが、皆さまはどうでしょうかね?(^^)

 


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